53 在原業平朝臣 世の中に 絶えて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし 世の中に、桜がすっかりなかったとしたら、春の心は穏やかだったろうに 渚の院で桜を見て詠んだ歌 桜があるので、春は心が穏やかではないという。